まいにちがスペシャル

ジャニーズを中心に好きなものの話を

コンサート現場経験2回の新参者がファンの歓声の意味について考える

ジャニヲタになってからだいたい半年くらい経ちました。(9月14日にTwitterのアカウントを作ったのでそこを基準にしています。)

周囲に軽く引かれるほどのスピードと熱量でどっぷりハマってしまい、今ではすっかりジャニヲタ生活も板についてきたと自覚し始めているところです。当初は現場には行かなくてもいいかなあと思っていたのです*1が、現場には絶対に行った方がいいとジャニヲタの知人に凄まじい勢いで諭されるがままに、ここ2ヶ月で以下の現場を経験しました。

・2/6 Sexy Zone カラフルEyes購入者特典ファンミーティング @静岡
・3/20 ジャニーズWEST ラッキィィィィィィィ7 @新潟(以下ラキセ)
・3/26 Sexy Zone Welcome to Sexy Zone @名古屋(以下ウェルセク)

この現場経験の少なさでコンサートについて何か物申すのは恐れ多い*2と思いつつ、あまりまだジャニーズの現場に染まっていないからこそ言えることがあるのではないか、そう考えながら記事を書いています。

まず思ったこと、率直に言わせてください。

ラキセに比べてウェルセク、歓声が!小さい!客の一体感が!無い!

ファン層、会場、セトリ(C&Rや合いの手のある曲数の差、シングル曲のノリやすさなど)、演出、グループの雰囲気などの違いからして一概に比較できるものではないことは重々承知しています。ただ個人的にジャニーズのコンサートはどのグループでもファンの歓声が凄まじいものだと勝手に思っていたので驚きました。

ちなみにSexy Zoneを応援している身でありながら自分にとって初のコンサートがジャニーズWESTのそれになったのは友人から同行のお誘いをいただいたからです。*3

例のバナナペンラを携えて初めて体感するジャニーズのコンサートは目まぐるしく時間が経過し、まさにジェットコースターのようでした。ちなみに会場である朱鷺メッセは、だだっ広い体育館という印象でした。何というか、全校集会みたいな感じです。とにかく客(自分も客ですが)の声の大きさと揃い具合にびっくり。これは会場が平場であることも由来しているとは思うのですが、それを抜きにしても凄かった。これがジャニーズのコンサートなのか。これがいわゆる万単位で集まったジャニヲタが発する黄色い歓声ってやつか、素直にそう思いました。

ラキセに比べたらウェルセクは歓声が小さい。それが私の抱いた率直な感想なのですが、そもそもコンサートにおいて歓声を上げることは必要なことなのか。歓声が小さいことはいけないことなのか。ヲタク(ファン)が歓声を上げることにはどんな意味があるのだろうか。そのことについて考えるにあたって、ちょっと文章を引用させてください。

ダ・ヴィンチ』(とっつーが連載を持っていた月刊誌。最近A.B.C-Zの特集が組まれていた雑誌です。他担の私でもこの特集の読み応えは半端なかったです。ここでこっそりとオススメいたします。)にお笑いコンビオードリーの若林正恭さんが寄せているエッセイを書籍化したものがあります。先に発売された単行本『社会人大学人見知り学部卒業見込』と、昨年末に出た文庫版『完全版 社会人大学人見知り学部卒業見込』(単行本未収録分も追加)があるのですが、ここで「辞めた芸人」(文庫版のP158‐161)より一部引用したいと思います。芸人を辞めて他の仕事に就きながらも、素人コンテストに出場してしまうなど、なかなか舞台に立つことを辞められない元芸人仲間たちの存在について述べた後に続く部分です。

 みんな口を揃えて言うのが、大勢の人間の笑い声には中毒性がある。ということだった。
 このあいだ、精神科医の人と話をしていてお笑い芸人を目指す人の特性について聞いた。即答で「人間不信でしょうね」と言われた。
 笑うという反応は人間の中でも嘘のつきにくい反応なのだそうだ。
「若林さん、例えばお芝居に出たとして、終わってから楽屋に挨拶にきた人が『いいお芝居でした!』と言ったら信用できないでしょ?」と聞かれた。ぼくは、「はい、信用できません」と素直に答えた。「じゃあ、お笑いライブでウケてたら信用できるでしょ?」と問われ、「はい」と答えた。スベった時の静寂も信じられるけど、という言葉は飲み込んだ。
「それを求める人がお笑い芸人を目指すんじゃないですか?だから、クラスの人気者とかイケメンとかで満たされている人に面白い人いなくないですか?」と聞かれ、それだけではないだろうけどと感じつつも妙に納得してしまったのである。
 ぼくは、去年『芸人交換日記』という舞台で真面目なお芝居をずーっとした後、最後に漫才をやったのだが、漫才をやっている時にお客さんの笑い声を聞いて圧倒的だなと驚いた。
 それは、反応への実感性と信用度だ。


若林正恭『完全版 社会人大学人見知り学部卒業見込』KADOKAWA、2015年12月)

このエッセイを読んだ後、「反応への実感性と信用度」という言葉がとても心に残りました。

「反応への実感性」は文字通り、観客という生きた人間の反応を、肌身にダイレクトに感じること。その「反応への信用度」とは、笑いが嘘のつきにくい反応であるからこそ、笑いという反応を得られることが信頼できるということ。

さて、アイドルもまた、板の上に立つ職業です。もちろん映画やドラマ、バラエティなどで、俳優ないしテレビタレントとしての仕事もしますが、根幹をなすのはステージで歌って、踊ることだと私は考えています。

ファンの反応はファンレターなりエゴサなり様々な方法で窺い知ることができるわけですが、アイドルにとってファンの反応の実感性を得られる(直の反応を受け取れる)のはどのような時かを考えてみると、それは間違いなくファンの前でパフォーマンスをする時です。

お笑い芸人にとって、反応の実感性を得られるのが舞台での漫才やコントなどであるとすれば、アイドルにとってそれに相応するもの(の中で最たるもの)はコンサートでのパフォーマンス(歌・ダンス・MCなど)だと思うのです。

芸人さんにとっての「笑い」(演者が実感性を得ることができる客のリアクション)に相応するものは何か。それは「歓声」ではないでしょうか。(ペンライトやうちわなど視覚情報から得られる実感性もあるとは思います。例えば自分のうちわの数で人気の度合いを実感したり、というように。ただし今回についてはペンラやうちわという物理的なものを介したものではなく、ダイレクトに客の生体反応である「歓声」について考えます。)

そう考えるとコンサートにおける「歓声」が強い意味を持つように思えてなりません。

ちょっと話は逸れるんですが、私はアイドルに興味を持つようになる前には握手会やハイタッチといった接触系イベント=認知厨・接触厨のためのイベントだという偏見を持っていました。しかし、こういうイベントはファンが直接言葉を伝えることのできる機会であり、ファンの存在をダイレクトに感じられる(反応の実感性を得られる)イベントでもあるのかなと違った見方もできるようになりました。(認知厨の)ファンが個人としてアイドルに認知してもらうことを目的とするイベントばかりだというわけではなく、ファンという個体が数多く存在している(不特定多数のファンが確かに存在している)ことをアイドルが実感することのできるイベントでもあるのかな、と。

(まあ、そう思う一方でアイドルには隔絶した世界にいてほしい。ましてSexy Zoneは況やをや、な気持ちも強いので易々と自分が触れる距離にいないでほしいとも思っています。)

実際のところ、ライブの楽しみ方は人それぞれです。ペンラは買わなければならない。うちわは持たなければならない。そんなルールはありません。ずっと双眼鏡を覗いていたっていい。メモ帳にペンを走らせていたっていい。歓声をあげるのもあげないのも個人の自由。

その一方で「ちょっと~みんなもっと声出してよ~!」と合唱コンクール前の女子のような気持ちになってしまうのも十分に分かります。ライブの主役であるアイドルに声を出してほしいと思われていたら(言われたら)声を出したい。現に勝利くんはどこぞの媒体で「キャーキャー言ってね」と軽く意思表示してましたし。求められたらその気持ちに応えたい。あなたたちアイドルの存在に私たちがどれだけ夢中になっているか、歓声を上げるというアクションで伝えたい。聴覚に訴えたい。鼓膜に響かせたい。応援している者の存在を知らしめたい。会場が一体になって、彼らにダイレクトに実感させたい。反応を、実感してほしい。そのためには一人でも多くの客が積極的に声を出す必要があるからです。一人の努力でどうにもなるものではないのですから、呼びかけたくなるのは至極真っ当な考え方だと思います。

ウェルセクに参戦して、こちらが求めてばかりは申し訳ないな、そう素直に思いました。私たちの心を満たしてくれる彼ら。彼らの心を私(たち)が満たしてあげたい。(自分の声で彼らのステージ上での承認欲求を埋めてあげたいなんて思い上がりもいいところだな、とも思うのではありますが、せめて煽られた時の「イェーイ」やSexy Zoneコールは全力で応えたい、そう思いました。)

だって、上の上(胸)までは出せないけれど、声は出せるからね!

そういうわけで、次に現場に入れるのはいつだろうな、と思いつつ、黄色とまではいかなくても黄色に近い声が出せるように老化を止めたいと願うばかりです。

 

 

と、名古屋終わりで書いてました。先週の福岡、今週の札幌、とても盛り上がったみたいですね。レポを読んでほくほくしています。

私はこの後は参戦する予定はない(グッズ参戦はもしかしたらするかもしれないです)のですが、残りの公演もSexy Zoneとファンとが素敵な時間と空間を共有できることを自宅よりお祈りしております。

 

*1:田舎育ちなためそもそも芸能人のいる場所に足を運ぶという考えが欠如しているせいです。こればっかりは仕方ない。

*2:ちなみにジャニーズ以外についてもコンサート自体ほぼほぼ行ったことがありません。唯一それらしいのは某テニス漫画の声優がキャラソンを歌うライブ@パシフィコ横浜くらいです。何年前だろう。

*3:行くからには失礼のないようにアルバムを聴き込み、前もってコンサートの映像を鑑賞して、ばっちり予習をしてから向かいました。