まいにちがスペシャル

ジャニーズを中心に好きなものの話を

菊池風磨反抗期卒業公演―『Sexy Zone Presents Sexy Tour ~ STAGE』を観て―

はじめに


 2017年春に5都市をまわった『Sexy Zone Presents Sexy Tour ~ STAGE』(以下、STAGE)。横アリのオーラスの後に思うところをつらつらと書いていたら、なかなかまとまらずブログに上げるタイミングを完全に失った。気づいたら次の現場であるサマパラも終わっていたし、STAGEの円盤も世に出たし、オリコンで1位を獲得した(おめでとう)。もそもそ書いていた文章にちょっとだけ加筆してお焚き上げさせてほしい。

 セトリ、演出、衣装、ステージ構成、どれをとっても良かった。2017年春現在のSexy Zoneの魅力を余すことなく堪能できた。健人くんを応援している身として語りたいポイントはそれはそれは山程ある(ミスミスの「僕を眩ませてる」で自らのチョーカーに手をかける健人くんのお色気がR指定レベルなこと、「星屑になろうよ」でお星様描く健人くん見たら人間やめて星屑になるのを禁じ得ない(とか言ってたら当の本人は今夏隕石になりましたけど)こと、毎度Stand up!~でバクステまでトロッコで高速で運ばれてく健人くんを双眼鏡で追いかけるのが楽しかったことetc…)けれど、STAGEは菊池風磨反抗期卒業公演として私の目に映った、というお話をしたいと思う。*1


STAGEツアーの成功―5人で「魅せる」公演―


 STAGEオーラス後に健人くんが更新したKen Tea Time。これからが“第2章”という主旨の文言が綴られていた(有料なので詳しくは言及しない)。
このツアーの成功を以てSexy Zoneの第1章の終焉、そしてこれからが第2章の始まりとするならば、このオーラス公演はSexy Zone史における歴史的場面の一つだったと言える。
 私はCha-Cha-Chaチャンピオンの頃にSexy Zoneにハマった人間なので、5年の間に起きた苦難の全てをファンとして肌で感じてはいないし、後追いでしかその経緯を知らない。紆余曲折という一言で片付けるのが憚られるSexy Zoneの第1章のゴールが5人体制の復活(例えば2015年冬のカラフルEyesのリリース、もしくは2016年春のWelcome to Sexy Zoneツアー)ではなくて今回のSTAGEツアーの成功だとすれば、それを可能にした最大の要因は菊池風磨の反抗期の終了と覚悟(菊池風磨Sexy Zoneになること)なのだと思っている。Welcome to Sexy Zoneは「5人を見せる」(3人体制の終了を強くアピールする)公演だったとすれば、STAGEは5人であることを前提として「5人で魅せる」公演になっていた。
 例えば、花道を無くしたことで上手下手に2人3人で分かれることはなくなったし、自ずと5人でいる時間が長くなる。5人の歌とダンスと演出で曲を届けることに重きをおけた。また、このステージ構成ならメンステからバクステへ自分の足で移動する必要はない。これはダンス曲のための体力の温存という意味でも効果的だったと思う。お手振りファンサはトロッコ移動時に限定し、出来うる限り5人でのパフォーマンスに徹する。5人でのパフォーマンスが増える分、これまでの公演に比べて絵変わりせずにステージが単調になるリスクだってある。しかし本公演ではスポットやレーザーなどの照明、歌い位置やフォーメーションの変化のつけ方、演出面でも飽きさせない工夫がなされ、それぞれの曲ごとに5人を“魅せ”つけられた。
 それでは、この「5人を魅せる」公演はどのようにして生まれたか。その骨組みを造ったのは他ならぬ菊池風磨である。


菊池風磨の反抗期


 本人も明言している通り、昨年夏まで反抗期だった風磨くん。
 Sexy Zoneのファンになりたての時、苦楽を共有している特別な関係性に弱い(長い下積みを経ている芸人のコンビとかそういう類の関係性)私はふまけんの運命共同体な関係性にそれはそれは魅力を感じ、そのパフォーマンスに胸を打たれて、自然とふまけんに惹かれた。JJLの欲望のレインは何度見たことか。

 しかし、追っていくうちに、やっぱり私は大大大前提として健人くんが大好きだしいついかなる時でも真面目にパフォーマンスに徹するプロフェッショナルなところを心の底から尊敬しているから、正直言うと風磨くんの態度にモヤモヤすることもかなりあった(代表的なのは少クラのビリビリDANCE)し、菊池風磨を許容することは中島健人を否定することなんじゃないかと悩む時もあった。*2今回はちゃんと踊ってくれるのかなと不安になりながらテレビを見るのも嫌だけど、そういう風にパフォーマンスを上から目線で評価するスタンスで見ようとしてる自分がいるのもなんか嫌だった。そして、何より『風 is a doll?』での風磨くんが楽しそうであればあるほど、手を抜かずにパフォーマンスしていればいるほど歯痒く、ソロ公演を作り上げてしっかりと観客の心に響かせる姿を見せつけられる度に複雑な気持ちになった。どうしてSexy Zoneではそのように振る舞ってはくれないのか。アイドルに対して○○してほしいと自分の願望を押し付けるのはもう完全にオタクのエゴなんだけど、勝手ながらずっと思っていたのは事実で。
 雑誌のインタビュー等で、風磨くんは何かにつけて自分のグループでの役割を客観的に物事を見ることだと言っていたけれども、それを当事者意識が薄いように感じたし、寂しかった。デビューから何年経っても、自分がSexy Zoneになることに納得しきれていなかった気持ちの表れだったのかなとも思う。

 
反抗期の終焉―Sexy Zoneになること―


 そんな彼が2016年の夏、『風 are you?』のステージで「自分の夢はSexy Zoneになること」と語った。かつて自分が嵐になることを夢として掲げていたように、Sexy Zoneになることがまた誰かの夢になるような、憧れられる存在になりたい、と。Sexy Zoneになること。そのように堂々と宣言したのは、もちろん本人が語るように誰かの夢、目標となるようなグループになりたいという強い思いからだと思うが、いわゆる8.25を経て健人くんと向き合う気持ちを新たにし、Sexy Zoneというグループに身を置く(文字通り「Sexy Zoneになること」)ことに腹を括るという決意も含まれていたと私は勝手に解釈している。
 STAGEの演出が風磨くんと聞いた時、これまでグループを俯瞰で見てることが多いと語っていた風磨くんが、「Sexy Zoneになること」が夢だと語った(まだSexy Zoneになっていなかった)風磨くんが、Sexy Zoneというグループと真正面から向き合って、その有り余る才能をグループに還元する時が来たんだなと思った。
 最高だった。すごかった。前述した通りに花道を無くしたステージ構成に挑んだことはもちろんだけど、MCの時にBGM流したり、ソロ曲を5人で歌割したり。もちろんどこまで風磨くん主導か細かいところまでは分からないけれども、彼のもとで革新的なことをしようという心意気は存分に感じられた。KQJ前のレーザーマリオネットや24-7の角度つけた緑色のアレ(語彙力)やテレポの大サビでのスポットライトなど、ライティングのバリエーションにも強いこだわりが窺えた。

 風シリーズの風磨くんが菊池風磨がなりたい菊池風磨だとすれば、Sexy Zoneでの風磨くんはどうだろう。このグループは自分の色じゃない、と悩んだこともある。そんな彼が今、Sexy Zoneになること。それはつまり憧憬との決別ではないのか。しかしながら、そのように悩み続けたであろう風磨くんがつくったこのSTAGEは、風磨くんがやりたいことができていない、なんてことはなかったし、かと言って風磨色が強すぎるというわけではなかった。なんていうか、Sexy Zoneらしかった。風磨くんがプロデュースしたSTAGEは、かわいいだけじゃない、大人なSexy Zone。余裕のあるSexy Zone。新しいイメージを付与して、あるいは眠っているものを呼び起こして、表現の幅を広げさせていた。平均年齢が上がったことも大きいんだろうけど、それにしてもグループと向き合う姿勢を見せるようになった風磨くんの心の変化なくしてはできなかった。風磨くんもSexy時代をつくりだそうとしているんだな、と素直に思った。風磨くんは風磨くんらしさを失わずに、いや、失わないままで大人になってここにいてくれるからこそ、風磨くんがSexy Zoneの可能性を広げてくれるんだな、と感じた。
 Sexy Zoneの新しいSTAGEがそこにはあった。風磨くんもSexy Zoneになっていた。


 これはふまけん厨としての意見ですが、風磨くんって、本当にズルい。健人くんって風磨くんにしか見せない顔をするから。8.25前のちょっと強張ったような緊張した顔も、8.25後の緩んだ顔も。本当に特別な関係。番組で名前を挙げてくれる先輩も増えてきた。東京B少年の那須くんや浮所くんのように健人くんに憧れの念を抱く若い後輩もいる。これから先、銀の匙チーム、千葉雄大くんや寛一郎くんみたいに仲の良い役者仲間だって増えていくだろう。でも、シンメは一人だけ。Jr.時代からずっと同じグループで同じ景色を見てきたのは、思い出を共有してきたのは菊池風磨だけ。中島健人のアイドル人生には最初の1週間を除いて菊池風磨が存在するし、菊池風磨のアイドル人生には最初から中島健人が登場する。そんな人、特別じゃないわけがない。
 反抗期が終わったのは2016年夏で、紛れもなくハニバタがきっかけで。8.25を境に良好な関係性になったのは火を見るより明らかで。菊池風磨の反抗期を完全に終わらせたのは、中島健人なんだなあ。菊池風磨中島健人に向き合う覚悟を決めること。それこそが反抗期を終わらせる最後の鍵だったのかなあ、と思ったりもして。
 ツアーのパンフレットで反抗期について言及していたのがとても印象的だった。特に年下組が風磨くんにぶっこんでも良い空気感が生まれていた。それに、STAGEのオーラスのMCで風磨くんが「機嫌が悪かった時なんてない」と発言した時に会場全体から「えー!」という声が上がった。以前だったらメンバーの空気もピリッとしてたかもしれない。ファンも気を遣ってあんな大きな声で「えー!」なんて言わなかったかもしれない。オーラスのこの空気で、ああ、本当に反抗期は終わったんだな、と肌で感じた。

 菊池風磨くん、反抗期を卒業してくれて、Sexy Zoneになってくれて、ありがとう。いわば卒業制作。反抗期の卒業制作としてのSTAGE、最高でした。風磨くん、卒業おめでとう。
 そして、私も風磨くんへの葛藤から卒業した。確かに過去は消せない。一時期健人くんに対して冷たい態度だったこと。ダンスを手抜き(というか踊ってすらいない)していたこと。それらの事実は消せないけれども、過去の態度を理由に現在と未来の彼を全否定するのはあまりにも惜しすぎると思えた。今が良ければ過去はどうでもいい、そんなことは全くもって思わない。例えばよくありがちな、更生した不良をまじめにコツコツ生きてきた人よりもやたら賛美するような、そういうことはしたくない。けれども、少なくとも、私は今のSexy Zoneの風磨くんに心から感謝している。健人くんがこんなに楽しみなツアーは初めてだと言ったSTAGEを中心になってつくってくれたSexy Zoneの風磨くんに感謝しかない。以前はちょっとモヤモヤしていたけれども、今は胸を張って、心から風磨くんが好きだと言える。STAGE以降、霧が晴れたような気持ちでいる。

 STAGEは菊池風磨への葛藤から私を卒業させてくれる公演でした。そういう意味でも私はこのSTAGEを菊池風磨反抗期卒業公演と呼んでいます。

*1:ただし中島担の圧倒的主観によるものですので悪しからず。

*2:ド新規の時にふまけんについての長文ブログこしらえておきながら、一時期ふまけんに沸く発言が減っていたのはそのため。